作品 コンセプト 鑑賞者の様子
息吹の写真現代美術報告ページへ戻る  それは静かに、しかし確実に物体の中に響いている「存在」を表象する音なのです。しかし、いわゆる生物だけが「息吹」を持っているのでしょうか?存在するすべての事物には、みなその証しである音、「息吹」が潜んでいるのではないでしょうか。それは耳をそばだてても聞こえてこない、私たちの身体と共鳴したときに初めて知覚することができる、小さいが確かな生命力に満ちた音なのです。
 今回その「息吹」を骨伝導技術によって体から感じ取る作品として製作しました。目を閉じて、体を触れ合わせることによって初めて聞こえてくる、存在の表象である音「息吹」をぜひ、感じ取ってみてください。
卵形の作品,『息吹』にはたくさんの人たちが抱きつきました。そして,自分自身の中に流れている音を聞きました。小学生の男の子が思わず言いました。「自分の命が聞こえる」。そして,じっと目をつむって自分の息吹に耳を傾けていました。
たましらの写真現代美術報告ページへ戻る  映像は私たちの死後、遠い未来まで再生できる。しかし、映像には肉体も意識もなく繰り返し再生できるだけ。写真が発明された当時、写真を撮られると魂が盗られるといわれたが映像に魂は記録されないのだろうか?
 この作品はドームや鏡や電話などの装置からできている。でも、本当の「たましら」は目には見えない。「たましら」は思い出をかかえながら、ひっそりと話しかけられるのを待っている不思議ないきもの。記憶とコミュニケーションをテーマに人間とは、生きるのとはなんだろうと問うた作品。
練習室に設置された作品『たましら』は,竹で作られたドームに映像を映すものでした。ほの暗い練習室の片隅がスポットライトの光に照らされています。そこには,小さなちゃぶ台が置かれ,たまたまやってきた二人の女の子が床に座っています。ちゃぶ台の上にはダイヤル式の黒電話が置いてあり,初めての黒電話にとまどいながらも電話番号を回します。すると,ドームの中から映像が映されてきました。子ども達が,手にした受話器に向かって「もしもし」と声を掛けます。静止していた映像が動き出し,懐かしい情景が移り変わっていきます。子ども達が一つの映像を気に入り,何度も何度も電話をします。そして,答えるのです,「私も大丈夫です」と。受話器の向こうでは,アーティストからのメッセージが聞こえていました。「大丈夫ですか?私は大丈夫です」と。
dropの写真現代美術報告ページへ戻る  プロジェクターから発せられる質量を持たない不規則な光の運動が、振ってくる水滴と同調し、気化すると同時に発生する熱、蒸気、音といった現象により、あたかもその映像が現実世界へと気化し、溶け込むような体験を演出しています。 黒い円盤の上で,「ジュ,シュ!」と音がしています。のぞき込んだ子どもが思わず「スゲー」と声を上げます。水が落ちてくる作品『ドロップ』では,アーティストの作品へのこだわりをじっくりと感じることができました。水が落ちてくる。一瞬にして蒸発する。そこに色とりどりの波紋が生まれる。まるで宇宙の営みを凝縮したような不思議な世界を創り出していました。
アンケート結果(回答32名)
(二日間の来場者)
練習室   180人
ギャラリー 194人
@あなたの性別は?男性10 女性19
Aあなたの年齢は?
 小学生14 中学生1 20代4 30代3 40代4 50代1 60代3 80才以上1
Bあなたのお住まいはどちらですか? 武豊町22 半田市2 南知多町1 その他6
C今回の鑑賞事業はおもしろかった(興味深かった)ですか?
 はい 30 いいえ 0 どちらともいえない 0
Dあなたは次の何で「現代美術の鑑賞事業」について知りましたか? (複数回答可)
 町の広報誌 8 知人の話から 6 ゆめたろうプラザのチラシ 1 学校で配られるチラシ 5 ダ・ヴィンチ新聞 2 その他 9